儚い恍惚


抱かれた夜は一瞬の恍惚 
決して満たされることのないワイングラス 
映画のあとの余韻のような
私の心はまるでそう吸い終えた煙草の火 

冬の星座は泣けるほど綺麗だわ 
フェリー乗り場に今夜私は居ない 

あんたにはもうついていかないわ 
死ぬほど憎らしいから 
あんたにはもうついていかないわ 
憎いほど愛してるから 

知っていたのよ振り向かないこと 
お守りを楽しんでいただけ見くびらないで 

雨の音色にかき消される吐息 
薄暗い部屋に女が一人 

あんたにはもうついていかないわ 
死ぬほど憎らしいから 
あんたにはもうついていかないわ 
憎いほど愛してるから 

冬の星座が寒空に隠れる 
住み慣れたこの部屋で今夜から私は一人きり 

あんたにはもうついていかないわ 
死ぬほど憎らしいから 
あんたにはもうついていかないわ 
憎いほど愛してるから 

あんたにはもうついていかないわ 
死ぬほど憎らしいから 
あんたにはもうついていかないわ 
憎いほど愛してるから 

今でも愛しているから